テナガショウジョウバエで遺伝子導入を実現した論文が公開

テナガショウジョウバエで遺伝子導入を実現した論文が公開

工藤さんが筆頭著者の論文がGenes & Genetic Systems誌に掲載されました。

piggyBac– and phiC31 integrase-mediated transgenesis in Drosophila prolongata
Ayumi Kudo, Takeshi Awasaki, Yukio Ishikawa, Takashi Matsuo
(Open Access)
この論文では、
1.キイロショウジョウバエで広く用いられているファージ由来組換え酵素を用いた遺伝子導入法がテナガショウジョウバエでも使えることを確認したうえで、
2.この方法に使用するための系統を多数確立して、遺伝子導入効率の高いものを選抜しました。
これにより、キイロショウジョウバエで用いられている各種の遺伝学的なツールをほぼそのままテナガショウジョウバエにも導入することが可能になりました。
ゲノム編集技術により、様々な非モデル昆虫で遺伝子改変が可能になってきています。しかし、凝ったつくりの人工遺伝子を導入しようとすると、その効率はまだまだ実用レベルに達しているとは言えません。その点、今回採用したファージ由来組換え酵素を用いた方法は高い効率と安定性を持っており、テナガショウジョウバエの研究材料としての価値を格段に高めることになると期待しています。